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【脳神経外科コラム】転んで頭を打った!受診すべき症状チェックリスト
「転んで頭をぶつけたけれど、大丈夫かな…」
「すぐは平気だったけど、後から症状が出てきた」
頭部を打ったとき、受診すべきか迷う方はとても多いです。
軽く見て放置すると、命に関わる脳の障害を見逃してしまうこともあります。
このコラムでは、頭を打ったときに注意すべき症状や、医療機関を受診すべきチェックリスト、受診のタイミングなどをわかりやすくご紹介します。
【転倒や打撲による「頭部外傷」とは?】
頭部外傷は、転倒・転落・交通事故・スポーツ事故などで頭をぶつけた際に起こる怪我のことです。
一見軽そうに見えても、脳の中で出血や腫れが起きていることもあり、注意が必要です。
【重要】すぐに受診すべき症状チェックリスト
以下の症状がある場合は、できるだけ早く脳神経外科を受診してください。
▢ 意識が一時的にでも途切れた(気を失った)
▢ 頭痛が強くなっていく・吐き気や嘔吐がある
▢ ぼんやりしている、言葉が出ない、ろれつが回らない
▢ 片側の手足が動かしにくい・しびれる
▢ 目の焦点が合わない・視界がぼやける
▢ 耳や鼻から透明な液体や出血がある
▢ 瞳の大きさが左右で違う
▢ 転倒後、数時間〜数日たってから異変が出た
▢ けいれんを起こした
これらは、脳出血・脳挫傷・くも膜下出血・慢性硬膜下血腫などのサインである可能性があります。
高齢者や血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用している方は、特に注意が必要です。
≪受診が必要か迷ったら、まずはこの3点を確認!≫
・ぶつけた直後の様子(意識の有無・受け答え)
・打撲部位の腫れ・出血・皮下出血の有無
・時間が経ってからの変化(頭痛・嘔吐・認知の変化など)
時間が経ってから出てくる症状も多く、数日後に容態が急変することもあります。
「様子を見よう」と思わずに、少しでも不安があれば早めに受診することが大切です。
【高齢者は特に注意!慢性硬膜下血腫とは?】
高齢者が軽く転倒して頭を打ったあと、数週間~数か月後に認知機能の低下や歩行障害が出る場合、
「慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)」が疑われます。
この病気は、ゆっくりと脳を覆う2つの膜である「硬膜」と「くも膜」の間にある本来は隙間のない潜在的な空間に血がたまるため、発症に気づきにくいのが特徴です。
慢性硬膜下血腫の代表的な症状
・最近よくつまずく・転びやすい
・物忘れが急に増えた
・会話が噛み合わない
・手足の動きが悪い
・元気がなくなった
これらの症状がある場合、「年のせい」と思い込まずに、早めに脳神経外科で検査を受けましょう。
【頭部CT検査で脳の状態をチェック】
当院では、頭部CT検査を用いて、出血や脳の損傷の有無を迅速に確認できます。
CTは検査時間が短く、被ばく量も少ないため、緊急時の評価に非常に有効です。
よくある質問(Q&A)
Q. 転んで頭を打ったけど、すぐに元気になった。受診しなくてもいい?
→ 見た目に異常がなくても、脳内で出血している可能性があります。特に高齢者は、後から症状が出ることがあるため要注意です。
Q. 打撲の翌日になって頭痛や吐き気が出てきた。大丈夫?
→ 時間が経ってからの症状は慢性硬膜下血腫などの可能性があるため、すぐに脳神経外科を受診してください。
頭部外傷は、早期に異常を発見して適切な処置を行うことが何より大切です。
見た目では分かりにくい脳の異常も、CT検査などで早期に発見できます。
「ちょっと転んだだけ」と思っていても、脳に危険なサインが隠れている可能性があります。
ご自身やご家族の健康を守るためにも、少しでも不安がある場合は、お早めに脳神経外科へご相談ください。