メニュー

コラム

お知らせ

【循環器内科コラム】塩分と水分、どちらを優先?高血圧患者の夏対策

夏になると「水分をしっかり摂りましょう」とよく言われます。しかし高血圧の方にとっては、「水分を摂ると血圧が上がるのでは?」「塩分制限とどちらを優先すべき?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。

実はこの時期、水分と塩分のバランスを誤ると、体調悪化や血圧の乱れにつながることがあります。今回は、高血圧患者さんが夏を安全に過ごすためのポイントを分かりやすく解説します。

夏はなぜ血圧が不安定になるのか
夏は気温の上昇により、体にさまざまな変化が起こります。
・汗をかくことで水分と塩分が失われる
・血管が拡張し、血圧が下がりやすくなる
・脱水により血液がドロドロになりやすい
このため、「血圧が下がりすぎる場合」と「逆に上がる場合」両方が起こりうる季節です。
結論:水分が優先、ただし“塩分ゼロ”はNG
高血圧の方の夏対策は、シンプルに言うと以下の考え方が重要です。
👉 基本は水分補給を優先する
👉 ただし極端な減塩は避ける

● 水分を優先すべき理由
脱水状態になると、
・血液が濃くなる
・腎機能悪化
・心臓や血管に負担がかかる
・脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がる
といった重大なリスクがあります。

● 間違いやすいポイント
❌「減塩しているから安心」は危険
夏は汗で塩分も失われています。
過度な減塩を続けると、めまい・倦怠感・熱中症の原因になることがあります。

高血圧患者の正しい夏の対策
① こまめな水分補給(最重要)
・のどが渇く前に飲む
・1日1.2〜1.5Lを目安(※個人差あり)
・就寝前・起床時も忘れずに
👉 基本は水またはお茶でOK

② 汗をかいたときは塩分も少量補給
・大量発汗時は経口補水液を活用
・スポーツドリンクは飲みすぎ注意(糖分が多い)
👉 ポイントは「普段は減塩、汗をかいた時だけ補う」

③ エアコンを適切に使用
・室温28℃以下を目安に
・我慢しすぎない
👉 脱水・血圧変動の予防になります

④ 血圧の自己測定を継続
夏は血圧が変動しやすいため、
・朝・晩の測定
・記録をつける
ことで異常に気づきやすくなります。

こんな症状があれば要注意
以下の症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
・強いめまい・立ちくらみ
・動悸や息切れ
・頭痛や吐き気
・意識がぼんやりする
👉 熱中症だけでなく、循環器疾患の可能性もあります

まとめ
高血圧の方の夏対策は、「減塩」だけでは不十分です。
✔ 水分補給を優先する
✔ ただし塩分を極端に制限しない
✔ 状況に応じてバランスを取る
この3つが重要です。

当クリニックでは、循環器専門医による高血圧の管理・夏場の体調相談を行っています。
「薬の量はこのままでいい?」「水分はどのくらい?」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。