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【脳神経外科コラム】目の奥が痛い頭痛 ― 群発頭痛の特徴と受診の流れ
「夜中や明け方に、片方の目の奥がえぐられるように痛む」
「痛みと同時に涙や鼻水が出る」
このような頭痛が繰り返し起こる場合、群発頭痛の可能性があります。
群発頭痛は非常に強い痛みを伴う一方で、片頭痛などと誤認されやすく、適切な診断・治療にたどり着くまで時間がかかることがある頭痛です。
本記事では、群発頭痛の特徴と、脳神経外科を受診する際の流れについてわかりやすく解説します。
≪群発頭痛とは?≫
群発頭痛は、片側の目の奥を中心に起こる、非常に激しい頭痛が特徴です。
発作は毎日のように起こり、数週間〜数か月続く「群発期」と、症状が全く出ない「寛解期」を繰り返します。
主な特徴は次のとおりです。
◉片側の目の奥・目の周囲の激しい痛み
◉痛みと同じ側の
・涙が出る
・目が充血する
・鼻水・鼻づまりが出る
◉痛みが強く、じっとしていられず歩き回る
◉1回の発作は15分〜3時間程度
◉夜間から明け方に多い
これらは、片頭痛とは大きく異なる点であり、治療方法もまったく別になります。
≪こんな症状があれば要注意≫
次のような症状がある場合、群発頭痛が疑われます。
・これまで経験したことのない強い頭痛
・目の奥を刺されるような激痛が繰り返される
・市販の鎮痛薬がほとんど効かない
・頭痛と同時に涙・鼻水・目の充血が出る
・毎日ほぼ同じ時間帯に起こる
特に「目の奥の激しい痛み+涙や鼻水」の組み合わせは、群発頭痛の重要なサインです。
≪なぜ脳神経外科を受診するのか≫
激しい頭痛の裏には、
・くも膜下出血
・脳腫瘍
・脳血管障害
など、命に関わる病気が隠れていることもあります。
脳神経外科では、問診に加えてCTやMRI検査を行い、危険な病気がないかを確認したうえで、群発頭痛かどうかを診断します。
「いつもの頭痛だから」と自己判断せず、強い・今までと違う頭痛は早めの受診が重要です。
≪群発頭痛の治療について≫
群発頭痛の治療は、大きく2つに分かれます。
発作時の治療(急性期治療)
・トリプタン製剤(皮下注射・点鼻薬)
・酸素吸入療法(在宅酸素療法が保険適用される場合あり)
群発頭痛は発作の進行が早いため、内服薬だけでは十分な効果が得られないことがあります。
発作を減らす治療(予防治療)
・カルシウム拮抗薬(ベラパミルなど)
・ステロイド薬 など
群発期に入った早い段階で予防治療を行うことで、発作の頻度や強さを抑えることが期待できます。
受診の流れ(初診時)
①症状の詳しい問診
②必要に応じてCT・MRI検査
③危険な病気の除外
④群発頭痛を含めた診断
⑤治療方針の説明・治療開始
可能であれば、「いつから」「どの時間帯に」「どのくらい続くか」をメモして来院すると、診断の助けになります。
≪目の奥が痛い頭痛でお悩みの方へ≫
群発頭痛は非常につらい頭痛ですが、正しく診断し、適切な治療を行うことでコントロールが可能です。
「目の奥が痛い」「夜中の激しい頭痛が続く」と感じたら、早めに脳神経外科へご相談ください。
強い頭痛の背景をしっかり調べることが、安心につながります。
【監修】
あんの循環器・総合クリニック
院長 亀田 秀樹(脳神経外科)